遠軽町1964オリンピックゆかりの木活用コーディネーター

時を超えたオリンピアンの交流
1964年東京オリンピックゆかりの木 活用コーディネート
事業内容 | 地域木材の活用コーディネート、活用先開拓、原木調達、製品開発、児童生徒ワークショップ、記録・動画制作 |
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プロジェクトの概要 |
北海道遠軽町の北海道家庭学校の学校林の樹木を活用するプロジェクト 1964年(昭和39年)の東京オリンピックの際に各国選手団が持ち寄った母国の木の種のうち北海道にもらい受けたものが遠軽町・北海道家庭学校の学校林に160本以上育ちました。そのオリンピックゆかりの木々の活用を自治体のコーディネーターとして担当しました。 |
実施時期 | 2017年~2021年 |
所在地 | 北海道オホーツク管内 遠軽町 |
本事業の動画 | 遠軽町1964オリンピックゆかりの木 活用の記録(遠軽町のサイト/当社製作) |

製作

コーディネート

教育・木育

建築施工

プランニング

ウッドデザイン賞
プロジェクトの紹介
1964年(昭和39年)の東京オリンピックの際に、国土緑化推進委員会(当時)の呼び掛けで世界各国選手団が持ち寄った世界中の木の種は200種以上にのぼりました。その後その種は気候に合わせて日本中に配布されます。北海道では遠軽町にある北海道家庭学校がもらい受けその広大な学校林の一角にオリンピックゆかりの林が50年以上の時を経て育っていました。2013年に2度目の東京オリンピックの開催が決まり、この木々の活用を進めていくプロジェクトを自治体(遠軽町)のコーディネーターの立場で担当いたしました。
お客様の課題
遠軽町ではこのゆかりの樹木の活用検討会議を発足、各方面の関係者で協議を重ねていました。対象樹種は通常は木製品には使用しない針葉樹の樹種でありその活用方法に決定打がありませんでした。当社にはその活用方法とデザインについてのご相談がありました。
当社の解決方法とそのプロセス
当社では、この樹木を通じた国際交流のストーリーの素晴らしさと意義を大切にし、以下のようなことを念頭にコーディネーターとして担当させていただきました。
- 正確な情報を整理し、関係者と共有する。
- オリンピック憲章やルールなどを理解する。
- 森林を育て所有している北海道家庭学校や自治体(遠軽町)が関われるような使い方をする。
- 丸太を出来るだけ運ばず伐採エリア、北海道内で加工する。
プロセス:活用方法の決定→製造に向けての立木選定→関係者立会いのもとの伐採→目的別の加工→施工→完成
結果
対象のゆかりの木は、東京都新宿区に新設されたオリンピックミュージアムの内装材(特に1階の天井全面が見ごたえがあります)や、家具の一部としてご採用頂きました。ミュージアムの館内には原木の輪切りの説明パネルも設置してあり来場者が観ることが出来ます。関係者のご協力もあり、そのミュージアムの壁面を装飾する五輪の木製オブジェは、新宿区の小学生と遠軽町の小学生、北海道家庭学校の生徒が直接オリンピアンや第一線で活躍するデザイナーから講義を受け製作したものです。このプロジェクトは、関係者によるウッドデザイン賞を受賞し、またこの活用が評価されたことで、2021年に開催されたオリンピック開会式ではこの木が大型の木製オリンピックシンボルとして再び登場しました。
- 日本オリンピックミュージアム(東京都)での木材活用
- オリンピックミュージアムのためのオブジェ製作ワークショップ(JOC/日本空間デザイン協会共催)
- ウッドデザイン賞受賞(※プロジェクトの受賞であり、当社は直接の受賞者ではありません)
- オリンピック開会式での木製オリンピックシンボル(五輪)として登場
